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NEWS

2022.10.18

岡田拓郎 NEWアルバム『Betsu No Jilkan』が待望のアナログ化決定!11月30日発売。


岡田拓郎 NEWアルバム『Betsu No Jilkan』が待望のアナログ化決定!11月30日発売。

―「別の時間」の実験によって切り開かれるポップの地平 ―

大好評を博した前作『Morning Sun』以来約 2 年ぶりのリリースとなる岡田拓郎の新作アルバム、『Betsu No
Jilkan』。国内外から高い評価を受ける中、待望のアナログ盤が11月30日に発売決定した。初回限定生産商品となりますので全国のレコード店でご購入ください。

岡田拓郎 / Takuro Okada「Betsu No Jikan」
NEWHERE MUSIC

[LP] 2022.11.30 Release
PEJF-91043
定価:¥3,300 円+税

New Album「Betsu No Jikan」Listen Now
各サブスクリプション:https://ssm.lnk.to/BNJ_to

[CD] 2022.8.31 Release
PECF-1193
定価:¥2,800 円+税

[曲目]
1. A Love Supreme
2. Moons
3. Sand
4. If Sea Could Sing
5. Reflections / Entering #3
6. Deep River

2020.10.01

山本達久『ashiato』(PEJF-91031) 商品発売延期のお知らせ

【お詫びとお知らせ】

10月7日に発売を予定させて頂いておりました、山本達久『ashiato』(PEJF-91031)は海外製造工場のプリントミスが発覚したため発売日を10月21日に延期させていただきます。

またA面とB面のレーベルが逆に印刷されておりますため、注意書きのステッカーを貼らせていただきます。
[ A面 = II / B面 = I ] となりますので、II からお聴きいただけますようお願い申し上げます。

楽しみにお待ちくださっているお客様には、多大なるご迷惑をおかけ致します事、心よりお詫び申し上げます。
何卒ご理解頂きますよう、お願い申し上げます。

2020.10.21 LP and Digital Release
PEJF-91031 NWM-005
[LP] 定価 ¥3,000円+税

bandcamp:https://tatsuhisayamamoto.bandcamp.com/album/ashiato

side A. ashiato part 1
side B. ashiato part 2

credit

Tatsuhisa Yamamoto
Electronics, synth, piano, sound edit, field recording, percussion, drums
Eiko Ishibashi
Piano, flute, electronics
Toshiaki Sudoh
Bass
recording engineer : Toshiaki Sudoh
recorded at Hoshi to Niji Recording Studio,
mix : Toshiaki Sudoh and Tatsuhisa Yamamoto
mastering : Jim O’Rourke
cover photos : Kuniyoshi Taikou
design : Lasse Marhaug

2020.08.11

ドラマー・電子音楽家の山本達久、レーベルからは初となるソロ名義でのアルバムは、オ ー レ ン・ア ン バ ー チ 主 催 の “Black Truffle Records”、そして日本の電子音楽レーベル“NEWHERE MUSIC”から、海を超えて2タイトル・リリース

2020.10.7 LP and Digital Release
PEJF-91031 NWM-005
[LP] 定価 ¥3,000円+税

side A. ashiato part 1
side B. ashiato part 2

credit

Tatsuhisa Yamamoto
Electronics, synth, piano, sound edit, field recording, percussion, drums
Eiko Ishibashi
Piano, flute, electronics
Toshiaki Sudoh
Bass
recording engineer : Toshiaki Sudoh
recorded at Hoshi to Niji Recording Studio,
mix : Toshiaki Sudoh and Tatsuhisa Yamamoto
mastering : Jim O’Rourke
cover photos : Kuniyoshi Taikou
design : Lasse Marhaug

2020.05.19

Okada Takuro(岡田拓郎)+ サウンド・アーティストduennによるアルバム『都市計画(Urban Planning)』が5月20日リリース。

Okada Takuro + duenn
「都市計画(Urban Planning)」
2020.05.20 Digital Release
NWM-004
NEWHERE MUSIC

https://ssm.lnk.to/UrbanPlanning

01. Waterfront (UP-01)
02. Aquapolis (UP-02)
03. Third Sector (UP-03)
04. Hana To Midori To Hikari (UP-04)
05. Nijuuisseiki No Mori (UP-05)
06. Green Park(UP-06)
07. Social Welfare (UP-07)
08. Public Space (UP-08)
09. New Urban Center (UP-09)
10. Subcenter (UP-10)
11. Landscape (UP-11)
12. Zone (UP-12)
13. 116 (UP-13)
14. Public Open Space (UP-14)
15. Cosmodome (UP-15)
16. Infrastructure (UP-16)

2018.08.30

ジム・オルーク最新作「sleep like it’s winter」発売を記念した一夜限りのライブが東京・WALL&WALL 青山にて開催決定。

2015年にリリースした「Simple Songs」が海外音楽メディアでベスト・アルバムに選ばれるなど、新たな音楽ファンを獲得し、そのキャリアを通して名作を作り続ける音楽の申し子ジム・オルーク。2018年、またも傑作と呼ぶにふさわしい最新作が今年新たにスタートした電子音楽レーベル「NEWHEREMUSIC」よりリリースされた。

そして、「sleep like it’swinter」と名付けられたこの44分1曲のインストゥルメンタル・アルバム発売後、WALL&WALL青山にて開催されるたった一夜限りのライブが“ sleep like it’s winter”である。

Jim O’Rourke
sleep like it’s winter (Live)

2018.11.17(sat)
Tokyo WALL&WALL 青山

Open 16:15 START 17:00
Adv.¥4,000+1D
Ticket Pia(P:128-434), Lawson(L:73834), e+
To overseas people
https://iflyer.tv/ja/JimORourke2018

Info: HOT STUFF PROMOTION 03-5720-9999

2018.07.17

レインコーツのアナ・ダ・シルバとPhew、イギリスと日本のパンク・レジェンド2人が2018年に作り上げたアルバムが9/5日本先行発売決定。

Ana Da Silva & Phew
「Island」
2018.09.05 Release
PECF-1161 NWM-003
価格:¥2,300+税
NEWHERE MUSIC
※日本先行発売

01.Islands
02.Strong winds
03.Conversation
04.Bom tempo
05.Stay away
06.Here to there
07.Konnichiwa!
08.The fear song
09.Dark but bright

extra track.Let’s eat pasta

2018.05.10

王舟 & BIOMAN『Villa Tereze』のジャケット写真、店頭特典情報公開。


「NEWHERE MUSIC」からのリリース第1弾となる王舟& BIOMAN『Villa Tereze』のジャケットが公開!
デザインは関西在住のデザイナーhirokichill(ヒロキチル)が担当。
ジャケットには、BIOMANがイタリア滞在時に撮影した写真を使用している。

また、今回ディスクユニオンでの購入特典として、キーホルダーを作成。
こちらも写真・デザインはBIOMANによるもの。
http://diskunion.net/portal/ct/list/0/80877065

アルバム発売まであと2週間を切った彼らに引き続きご注目ください。


■王舟 & BIOMAN
https://newheremusic.com/

■hirokichill
http://hirokichill.blogspot.jp/

■王舟
http://ohshu-info.net/

■BIOMAN
http://bio-man.net/

2018.03.19

NEWHERE MUSIC START

電子 / 光 / 軽音楽
felicityの兄弟レーベル、 NEWHERE MUSIC誕生。 アンビエント、 ニューエイジ、 ドローン、 ポストクラシカル、 等々。
これらジャンルの境界線を取り払い 「エレクトロニック ・ ライト ・ ミュージック」 と定義付けて
電子的な軽音楽を創造するニューブランド。 CD作品では音楽とデザインの融合を図りながら、 デジタル配信に力点を置き、 アナログ盤の 販売強化等で全世界に発信。
言語の壁を超えたインストゥルメンタル音楽の長所活用。 国境を越えて美しいサウンドスケープを
模索する音楽愛好家に向けて。
ユニークなパースペクティブを持った実験的な音楽室のようなオープンマインドでボーダレス、
タイムレスな新定番を目指します

RELEASES

Betsu No Jikan

岡田拓郎 / Takuro Okada

https://ssm.lnk.to/BNJ

2022.8.31 Release
PECF-1193 [CD]
定価:¥2,800円+税

2022.11.30 Release
PEJF-91043 [LP]
定価:¥3,300円+税

01. A Love Supreme
02. Moons
03. Sand
04. If Sea Could Sing
05. Reflections / Entering #3
06. Deep River

「メタ『メタコンポーズ』」の実践と、「テクスチャ―」の解剖 ―「別の時間」の実験によって切り開かれるポップの地平―

現代における「ポップソング」の可能性に真っ向から挑んでみせた傑作『Morning Sun』(2020年)を経て、今岡田拓郎は、その「ポップソング」のあり方を形作っているメタ的な構造それ自体を検分し、ダイナミックに再生させようとしている。2年ぶりの新アルバム『Betsu No Jilkan』は、この間彼が取り組んできたそうした試みの集大成と呼ぶべき、圧倒的な作品だ。そしてまた、『Betsu No Jikan』は、即興演奏を主な下地としていながらも、ごく親しみやすい作品だ。この不思議な親しみやすさを「ポップ」だと言っていいなら、まごうことなき「ポップアルバム」だとも言える。
即興演奏を「主な」下地としていながら、というエクスキューズをつけたのには、これが通常の意味における「即興演奏をそのまま録音した作品」ではないからだ。岡田は、ドラマーの石若駿らとの即興演奏の成果を「素材」として一旦持ち帰り、エディットを施した上、更に様々なミュージシャンに対してその上で即興的な演奏をするよう指示した。ジム・オルーク、ネルス・クライン、サム・ゲンデル、カルロス・ニーニョ、細野晴臣という錚々たる音楽家たちによってリモート収録されたデータを受け取った岡田は、それらを再びエディットし、コラージュし、自身と各人の演奏を混ぜ込んでいった。いわば、演奏とエディットとミックスがそれぞれ不可分に絡み合い、並行的に進行していったのだった。こうした事実に鑑みるなら、これもまた旧来のエディットミュージック/サンプリングミュージックと同様の地平に立ったポストモダン的な「ポップ」の継承であるともいえる。つまり、あらゆる素材が、「引用と編集」の遡上に載せられ、擬似的な同一時間の中に収斂していく、メタ「コンポーズ」の論理というべきものの先鋭例として聴くこともできるだろう。だから、例えばトークトークなどを先駆とする、ポストロック的方法論の発展型とも理解できるし、そのような観点からも非常に魅力的な作品であることは間違いない。

しかし、今作の新奇性はむしろ、そうした方法論を更にもう一度相対化しようとするダイナミズムにこそ宿っていると感じる。たとえば、旧来のポストロック的表現においては、仮に同様の手法で集められ編集された各音が、あくまで同一の時間線上に集約させられる、もっと言えば、あたかも同一の空間において鳴らされているような体験をリスナーに提供していたと理解してみるなら、本作はどうやらそれと少し異なる性格を蔵しているようなのだ。
その微妙だが重大な差異は、各楽器のミックスにおける「非集約性」においてもっとも鮮やかに顕現している。非常に精密なエンジニアリングによって、各音はこれ以上無いほどつややかにトリートメントされているのだが、他の各音と併置されたとき、各々の音の持つ個別の特徴と、本来そこに流れていたはずの個別の時間性がかえって鋭く立ち上がってくるふうなのだ。つまり、なにがしかの地図を予め想定し、その稜線にあうように各音がはめ込まれ整えられているといった様態ではなく、あくまで各音が各音として別様に存在し、音の凹凸がそのままの形で多様な時間軸上に散切りにあらわれてくるような印象をいだかせるのだ(繰り返すが、各音極めて精密な処理がほどこされており、語義通りの意味で「そのまま」ではないことに留意されたい)。つまり、メタ「コンポーズ」の論理によって下支えされているようにみえながら、その実、各音の独自性/独立性を活かし切る方向で、時には各音のアンコントローラブルな放埒(そもそも、それを期待したがために岡田はこれほどまでに個性的かつ多様な奏者に参加を仰いだのだろう)すらもそのまま(に一見すると聞こえる)形で再配置していくという、「メタ『メタコンポーズ』」とでもいうべき方法論をとっているのである。音楽ファン向けに例えるなら、マイルス・デイヴィスのグループによる集団即興演奏が、テオ・マセロによって各音の肌触り(とその差異)を活かしながら巧みに最構築された偉大なる成功例を受け継いでいるようだ、と表現してみてもいいだろう(本作が、ジョン・コルトレーン「至上の愛」のテオ・マセロ的解釈のカヴァーによって幕開けするというのも、この文脈に置いてみるときわめて示唆に富んでいる)。
そしてまた、このことにより得られる絶大な効果とは何か。それはつまり、同一の時間への収斂を執拗に避け、「別の時間」のありようを肯定し様々な「別の時間」へと開いていく、コミュニケーションレベルから立ち上がってくる、オルタナティブな開放感=「ポップ」さのようなものだろう。ここでは、「コンポーズ」の論理が宿命的に内蔵している専制性のようなものが周到に避けられ、代わりにきわめてデモクラティック(かつ流動的な)なコミュニケーション様態が浮かび上がってくるのだ。本作における岡田は、「メタ『メタコンポーザー』として巧みに各音を采配しているのに加え、そのようなコミュニケーションを方向づけるファシリテーターとして自ら率先して作品内を自由に泳いでいるようでもある。

ところで岡田拓郎は、バンド<森は生きている>でデビューした当時から、様々な音楽遺産の「意匠」を深く消化し、それらを巧みな手付きで自らの音楽へと援用する術に長けていた。というよりも、ある意味では長けすぎていた、とすら言える。その感度の高さによって、「〇〇(任意のジャンル名/アーティスト名)風の音楽」を驚くべき消化力と技術によって成し遂げてきた彼だが、一方では、直截に「〇〇風」とみなす批評なり聞き手からの評価に対して苦々しい思いを語ってくれたこともあった。おそらく岡田は、なにがしかの音楽がなにがしかの音楽に「似ている」「参照している」「影響を受けている」と受容されるときにどうしても陥りがちな、その内閉的コミュニケーション様態や自己言及性ゆえの、「音楽そのものの矮小化」というべき事態に(自らが数多の音楽に耽溺してきた経験をもつがゆえ余計敏感に)、作家として由々しきものを感じてきたのだろう。
そして本作は、そうした「音楽そのものの矮小化」に抗する闘争としても聴くことができるように思う。本作を一聴して感じるのは、ここにある音楽を直截に「〇〇風」として括ってみることの困難さだ。これは当然、上で見てきたように各曲が即興演奏に基づいているという理由も小さくないだろう(その反射として、「フリージャズ風」と言ってみることも不可能ではなさそうだ)。しかし、このカテゴライズ拒絶の力学のようなものは、どうやらそれだけが理由ではない。
むしろ岡田は、各トラックを通じて、「〇〇風」という心証が発生してくる構造の成り立ち自体に目を向けようと/させようとしているのではないか。例えば、唯一のヴォーカル入り曲である「Moons」では、(岡田が師と仰ぐライ・クーダーを彷彿させる)アーシーで野太いギターサウンドとそのフレーズからして、「アメリカーナ風」と表現するのも可能だろう。しかし、ここで立ち上がってくる「アメリカーナ風」は、「アメリカーナ風」という一種の「テクスチャ―」として大づかみされた既定的なジャンル概念によるものではなく、そもそもその心証を成り立たせる要素とはいったい何なのかという問題意識に牽引されているものなのではないか。ギター以外の音、立ち表れては消えていく音たちも、総体としての〇〇風に奉仕するのではなく、あくまでその〇〇風を成り立たせる特定のフレーズなりリズムをお互いに再照射し、その縁取りの任意性そのものへと微視的に迫っていくような役割を負っていると考えてみたい。奏でられている音が具体的にどんな心証へと奉仕していくのかを、各音自体がお互いにじっくりと検分している……そういう場面に立ち会っているがごとき、特異な緊張感がみなぎっているのだ。それゆえに、特定のジャンルを自明的に志向し、その指向性の枠内に収斂せざるを得ない音楽、いわば「ジャンルミュージック」とでもいうべきものが往々にして陥りがちなある種の矮小性から距離を取るのに成功しているのだと思われる。
こうした論理は、「Moons」に限らずアルバム全体に通底しているものだと感じられるが、もう一つのわかりやすい例として、終曲の「Deep River」を挙げることができる。ここで(主にアルトサックスの演奏で)用いられている音階は、いわゆる「東洋風」のスケールである。岡田はここで、エキゾチックとかオリエンタルといった形容詞とともに受容されてきたこうした音階を、単にそういう「東洋風」の心証を聞き手に喚起させてトロピカルな気分に浸らせてやろうという意図を持って用いているのではないはずだ。むしろ、これも上の例と同じく、そもそもトロピカルな気分を浮かび上がらせる要素とはなんなのかを、骨組みのあり方から再検分し、「テクスチャ―としてのトロピカル」の茫漠とした概念化を今一度精緻に分解しようと試みている(そしてそういう試みに我々聞き手を誘い出そうとしている)のだとみたほうがいい。是非試してほしいのだが、仮にアルトサックスの演奏がミュートされた状態を想像してみると、これぞエキゾチック、というべき要素は第一印象よりも相当希薄であるように感じられる。けれど、楽曲がアンサンブルとして立ち上がってくるとき、確かにエキゾチシズムの薫りが濃密に立ち込めてくる。何がしかの心証が立ち上ってくる際に起きている音と音の相関的な作用の様に、改めて耳を啓かせてくれるのだ。昨今いささか氾濫気味に使用される「テクスチャ―」という概念の背後に潜む構造なり要素を、その根源から探っていこうとする真摯な態度も、本作を類稀な存在にしているのだろう。

「別の時間」と「別の空間」を招き入れ、その多様な有り様を多重録音芸術の論理の中へ逆転的に息づかせようとする「メタ『メタコンポーズ』」の論理。さらには、「〇〇風」の解体と再吟味。「ポップとは何か」を考え抜こうとする岡田の野心的な批評精神と音楽家としての強靭な身体性は、ついにこのような境地までたどり着いた。本作『Betsu No Jikan』は、当代随一のポップエクスペリメンタリストである岡田拓郎が静かに提示する、尊く力強い問題提起だ。

2022年6月 音楽ディレクター/評論家 柴崎祐二

Drive My Car Original Soundtrack

石橋英子 / Eiko Ishibashi

2021.8.18 CD and Digital Release
PECF-1185 / NWM-005
[CD] ¥2,500円+tax

2021.8.20 Release Cassette
PETF-91039 / NWM-006
[Cassette] ¥2,000円+tax

01. Drive My Car
02. Drive My Car (Misaki)
03. Drive My Car (Cassette)
04. Drive My Car (the important thing is to work)
05. “We’ll live through the long, long days, and through the long nights”
06. “We’ll live through the long, long days, and through the long
nights” (SAAB 900)
07. “We’ll live through the long, long days, and through the long nights” (Oto)
08. Drive My Car (Kafuku)
09. Drive My Car (The truth, no matter what it is, isn’t that frightening)
10. “We’ll live through the long, long days, and through the long
nights” (And when our last hour comes we’ll go quietly)

石橋英子 | Eiko Ishibashi | Drive My Car (Kafuku) (Official Audio)

The OST of film Drive My Car by Eiko Ishibashi is coming out 18 August

Drive My Car is a film based on Haruki Murakami’s short story of the same name, directed by the Silver Bear Grand Jury Prize winner Ryusuke Hamaguchi. The film won the Best Screenplay at Cannes 2021, and will hit the road worldwide in late August.

Composer Eiko Ishibashi has created music for a number of films, stages, and exhibitions, as well as her own records released by labels such as Drag City,Editions Mego, and Black Truffle.
Ishibashi arranged the OST into an album. With the soundtracks laying the foundations and sound effects from the film added, she creates a story of great originality.

Performers include Jim O’Rourke, Tatsuhisa Yamamoto, Marty Holoubek, Toshiaki Sudoh, and Atsuko Hatano , with mixing and mastering from Jim O’Rourke.

Music video of “Drive My Car (Kafuku)” directed by Ryusuke Hamaguchi will be released on 17 August.

2021年度カンヌ国際映画祭脚本賞を受賞した原作: 村上春樹、監督: 濱口竜介による映画「ドライブ・マイ・カー」。石橋英子によるオリジナル・サウンドトラックが発売決定。

世界中に熱狂的ファンを持つ作家・村上春樹が、2013年に発表した短編小説「ドライブ・マイ・カー」。この珠玉の名作が日本映画界・若手実力派No.1の呼び声高い濱口竜介監督により映画化。2021年度カンヌ国際映画祭コンペティション部門にて日本人監督初となる脚本賞を受賞し大きな注目を集める中、いよいよ8月20日に全国公開となります。

本作のサウンド・トラックを手掛けたのは、日本を拠点に活動しながらも海外レーベルからの作品リリース、ヨーロッパ等での国外ツアー・フェスティバル出演、シドニーの美術館Art Gallery of New South Walesでの音楽制作など、世界を股にかけて活躍する音楽家、石橋英子。

邂逅すべく宿命にあったと感じる、濱口竜介×石橋英子によるオリジナル・サウンドトラックが映画公開直前の8月18日に発売決定。2つのメロディーから解き放たれた、10の音楽たち。映画のために書き下ろした音楽を、1つの音楽作品として新たに構築。映画と共に、光彩を放つ傑作です。これまでもオリジナル作品を制作してきた仲間たちジム・オルーク、山本達久、マーティ・ホロベック、須藤俊明、波多野敦子が参加し、アコースティックな生演奏からエレクトロニクス、映画本編で使用された環境音までが見事に融合したアルバムになりました。ミックスとマスタリングはジム・オルークによるものです。

ジャケット・デザインは石橋の作品を数多く手掛ける木村豊(Central 67)、ジャケット・イラストは赤尾真代が映画のビジュアルをモチーフに描き下ろした。

ashiato

山本達久 / Tatsuhisa Yamamoto

2020.10.21 LP and Digital Release
PEJF-91031 NWM-005
[LP] 定価 ¥3,000円+税

bandcamp:https://tatsuhisayamamoto.bandcamp.com/album/ashiato

side A. ashiato part 1
side B. ashiato part 2

credit

Tatsuhisa Yamamoto
Electronics, synth, piano, sound edit, field recording, percussion, drums
Eiko Ishibashi
Piano, flute, electronics
Toshiaki Sudoh
Bass
recording engineer : Toshiaki Sudoh
recorded at Hoshi to Niji Recording Studio,
mix : Toshiaki Sudoh and Tatsuhisa Yamamoto
mastering : Jim O’Rourke
cover photos : Kuniyoshi Taikou
design : Lasse Marhaug

New masterpieces join the body of outstanding electronic music and experimental work by drummers! Presenting two new albums from Tatsuhisa Yamamoto:

ashioto from Oren Ambarchi’s “Black Truffle Records”
ashiato from the borderless Japanese electronic music label “NEWHERE MUSIC”

Tatsuhisa Yamamoto is a drummer from Yamaguchi, Japan well known throughout the country for his work in Jazz, Improvisation, Rock, and more. He performed on the acclaimed Drag City records “The Dreams My Bones Dream” by Eiko Ishibashi, “Simple Songs” by Jim O’Rourke, and his wide interests have led him to be drummer of choice for Free Jazz legend Akira Sakata. Yamamoto has also performed with Keiji Haino, Oren Ambarchi, and Phew among others. He has toured extensively throughout Europe and is also known in the world of theater for his work with the internationally renowned Japanese troupe “Mum & Gypsy.”

Recently, Yamamoto is actively releasing solo and collaborative electronic music and experimental works on Bandcamp. Now, he’s releasing two completely different albums born from the same concept, from two labels in two different countries. ashioto from “Black Truffle Records” a label run by Oren Ambarchi that has attracted much attention in the electronic, experimental, and improvised music scenes. And ashiato from “NEWHERE MUSIC” a Japanese electronic music label that’s released work by Jim O’Rourke, the Japanese edition of an album by Phew & Ana da Silva (Raincoats), and more.

“Music fans around the world might come across these two at a record store somewhere.” In 2020, with the world cut off by distance, this simultaneous release from two labels in different lands and with different cultures teems with a playfulness for the enjoyment of music. The artwork for the two albums also incorporates a surprise you can discover when handling the records.

What happens when you apply different directorial approaches to the same script at the same time? This was the impulse that set production of the albums in motion. In addition to playing drums and percussion Yamamoto also takes on electronics, synthesizer, piano, and field recordings to produce the entire work by rearranging the guest musician’s superb improvisations. He is making a crucial leap from drummer to a musician with a strong will.
Several keywords beat a path to this work: drone, ambient, improvisation, etc. But this music represents a world born from Yamamoto’s unique fluency with sound dynamics and the acoustic and electronic in the context of live performance.

山本達久、レーベルからは初となるソロ名義でのアルバムは、オ ー レ ン・ア ン バ ー チ 主 催 の “Black Truffle
Records”、そして日本の電子音楽レーベル“NEWHERE MUSIC”から、2枚の一卵性双生児が海を超えて1作ずつ誕生。

山本達久はドラマーとして、日本を拠点に世界でも活動を広げてきた。ジャズ、エクスペリメンタル、ロックなどジャンルの垣根を越え様々なシーンで活躍。坂田明、ジム・オルーク、青葉市子、UA、七尾旅人等、数多くのアーティストとのレコーディング、ライブだけにとどまらず、藤田貴大率いる劇団
“マームとジプシー” の音楽なども手掛けている。ジム、石橋英子とのトリオ “カフカ鼾”
でも作品を発表。海外のミュージシャンが好んで演奏する日本人ミュージシャンとしての印象も強い。幾度となく海外ツアー・録音を行い、London
Jazz Festival への参加や、cafe oto 招聘によるアートギャラリーでのソロパフォーマンス、石橋のバンドメンバーとして
EUツアーやフェスティバルに出演している。

多岐に渡る活動や、Bandcamp 等での勢力的なソロ・コラボ作品のリリースからは意外にも感じるが、今回、レーベルから初となるソロ名義2作品のリリースが決定した。片方の「ashioto(あしおと)」が、電子・実験・即興音楽シーンで最注目のレーベルであるオーレン・アンバーチ主宰“Black Truffle Records”から。もう片方の「ashiato(あしあと)」が、ジム・オルークやアナ・ダ・シルバ(レインコーツ)&Phewなどの作品を発表してきた日本の電子音楽レーベル “NEWHERE MUSIC”から、同じ着想をもとに生まれた姿形を変えた全くの別作品として発表される。

世界が距離で遮断されてしまった 2020 年に洋の東西のレーベルから発売されることは、世界中の音楽ファンがどこかのレコード屋でこの2枚に出会うかもしれない──そんな想像力を掻き立て、この作品を愛のある創作物へと仕立てている。この2作を手にとったときに分かる仕掛けにも是非注目して欲しい。

一つの脚本から異なる演出方法を用いて複数の作品を同時に作ったら一体どうなるのか?それが動機となりアルバム制作は始まった。彼自身、ドラム、パーカッション以外にもエレクトロニクス、シンセ、ピアノ、フィールドレコーディングなどプレイヤーの役割も担っているが、本作品では、石橋英子、須藤俊明のすばらしいプレイもコンダクトして作品に組み込み全体をプロデュース。ロバート・ワイアットや、トニー・アレンのようなドラム・プレイヤーから、必然や、意思を持って跳躍する
ことで音楽家として新しい世界を描くことに成功している。さらに最大の魅力は、彼のプレイを生で見た人なら分かる、緻密な構成を立てた上で大胆に舵を切る、彼のパフォーマンスの特異性が中核にあること。ドローン、アンビエント、即興演奏など本作へと導くキーワードは様々だが、それだけでは言い尽くせない、“アコースティック=エレクトロニック”、“音のダイナミクス”
を自由に行き来する彼だからこそ想像し得た世界がこの2作には存在する。即興演奏の自由な羽ばたきを保ったまま、大胆不敵な編集がなされた録音作品に仕上がっている。

都市計画(Urban Planing)

Okada Takuro + duenn

2020.05.20 Digital Release
2020.9.15 LP Release
PEJF-91030 NWM-004
定価:2,700円+税

https://ssm.lnk.to/UrbanPlanning

01. Waterfront (UP-01)
02. Aquapolis (UP-02)
03. Third Sector (UP-03)
04. Hana To Midori To Hikari (UP-04)
05. Nijuuisseiki No Mori (UP-05)
06. Green Park(UP-06)
07. Social Welfare (UP-07)
08. Public Space (UP-08)
09. New Urban Center (UP-09)
10. Subcenter (UP-10)
11. Landscape (UP-11)
12. Zone (UP-12)
13. 116 (UP-13)
14. Public Open Space (UP-14)
15. Cosmodome (UP-15)
16. Infrastructure (UP-16)

The cutting-edge ambient music from Japan brought by up-and-coming producer and musician Okada Takuro and sound artist duenn. This sound is made to be the “air”, not your “story”.

“As ignorable as it is interesting” is how Brian Eno describes ambient music. Then how should this interesting yet may be ignored sound be part of our life in 2020? Now after works by Oh Shu & BIOMAN, Jim O’Rourke, Ana Da Silva & Phew, NEWHERE MUSIC is proud to present concept album “Urban Planning” from Okada Takuro + duenn.

After Moriwaikiteiru disbanded, Okada Takuro started his solo projects with the debut album “Nostalgia”. Apart from songwriting, Okada is also active as a producer and in film score. duenn has been working with labels from all over the world including Entr’acte (Belgium) and Past Inside The Present (US). His experimental unit 3RENSA with Merzbow and Nyantora has performed with legendary sound designer Matsuo Ohno (Astro Boy) and artist Shohei Tsuda. In recent years, duenn’s sound can be heard at galleries and exhibitions, including the latest collaboration with Shiho
Yoshida. It started from a sparkle in the discussion between Okada and duenn, “sound of the city” as a keyword. What should be the ambient music in our life, at our time? Through conversations, the two had made an important point, that is “complete an album with melodies by duenn and only duenn”, for so far, duenn has rarely
created melodies. The album has a precise concept, yet without much embellishment, probably because of the primitive melodies by duenn, being a freshman as a melody maker. For the listeners, the touch of simplicity may well remind them of the lullabies in their childhood. duenn and Okada also had clearly divided roles during the making, with duenn on melodies and Okada on editing and producing. It is also interesting that duenn chose to use GarageBand, a tool that accessible to all for his first melody- making, which eventually turns out to be inevitably.

Respect of ambient musicians and contemporary artists since the 80s, Yukio Fujimoto and Hiroshi Yoshimura to name a few, could be recognized from this album. This is also the unique feature thanks to the continued crossover activities of the duenn and Okada. However, the two did not stop at admiring the masterpiece, instead, they focused on the cities in 2020s. The tracks are concise and comprehensive of 1 or 2 minute-long echo with the artists of the subscription era. The artists spent two years on this creation. Imagine the commuter trains, cars, your room, local park for a walk. This is the sound of city to blend into every moment in urban life.

あなたの、<物語>ではなく、<空気>になるために作られた ” 都市の音楽 “。Okada Takuro(岡田拓郎)+
サウンド・アーティストduennが創造した2020年代の気配。

ブライアン・イーノはかつてアンビエント・ミュージックというものを”As ignorable as it is interesting”と言葉にした。そんな<興味深いが無視できる>音楽は、2020年にどのように生活に溶けていくのか?

バンド「森は生きている」解散後、ソロ名義”岡田拓郎”としてデビュー・アルバム『ノスタルジア』をリリース。ソングライターとしての活動に留まらず、前野健太『サクラ』、SouthPenguin『y』、優河「June」をプロデュースし、ギタリストとしてはRoth
Bart Baron、優河、柴田聡子、安藤裕子、James Blackshawなどのミュージシャンのライブ、レコーディングに参加。映画音楽の制作など、様々なアプローチでより軽やかに、しかしその色を濃くしながら活躍する音楽家”岡田拓郎”。ベルギーの実験音楽レーベルEntr’acte、アメリカのアンビエントレーベルPast Inside The Presentを始めとした国内外のレーベルから数多くの作品を発表。Merzbow、Nyantoraと共に活動するエクスペリメンタルユニット「3RENSA」では美術家・毛利悠子、グラフィックデザイナー・津田翔平や、TVアニメ「鉄腕アトム」の音楽の生みの親として知られる伝説的な音響デザイナー・大野松雄とのライブパフォーマンス。近年は多くの美術館、美術展への音楽提供や、パフォーマンスが続き、2020年も写真家・吉田志穂との恵比寿NaDiff での個展など、アート界にからもその名を轟かすサウンド・アーティスト”duenn”。これまで王舟&BIOMAN、Jim O’Rourke、Ana Da Silva & Phewの電子音楽作品を発表してきたNEWHERE MUSIC最新作は彼ら2人のコラボレーションによる『都市計画/ Urban Planning』と名付けられたコンセプト・アルバムとなった。

岡田とduennのディスカッションで生まれたキーワード<都市の音楽>から全ては始まった。現代において、生活の中に鳴らされるべきアンビエント・ミュージック(環境音楽)とはどんなものなのだろうか?互いにそんな会話を重ねながら、岡田はduennに1つの大きな決まりごとを提案する。それは「duennが作るメロディのみでアルバムを完成させる」ということであった。なぜなら、duennはここまでキャリアがありながら活動の中で、メロディを創作したことがない稀有なアーティストだったのである。明確なコンセプトの上で構築されていった作品ではあるが、装飾がまったくなされない最小限の音で構成されているのは、メロディメイカーとしては生まれたばかりの赤ん坊であるduennが紡ぎ出したプリミティブなメロディが中心にあるからであろう。聞き手には”小さいときに聞いてた子守唄”とも感じる取れるやさしげな素朴さがあるのだ。また、本作はメロディのduenn、編集、プロデューサーとしての岡田、はっきりとした役割分担がある。初めてのメロディを生み出す過程でduennがGarageBandという誰もが扱うことが出来るソフトを選択したという部分も結果的には必然性があるように感じ、非常に興味深い。80年代から活躍し、環境音楽、現代美術の分野で多大な功績を挙げている藤本由紀夫や吉村弘など、偉大なる先人たちへのリスペクトもこの作品は大いに感じさせる。それはソングライターだけではなく、クロスオーバーした活動を拡張し続ける2人ならではの魅力である。しかしながら名作に思いを馳せるだけではなく、はっきりと2020年の都市にフォーカスが当たっており、1分、2分台の楽曲構成はサブスク時代に対応したポピュラーアーティストたちとも共鳴する。

duennがメロディを、じっと岡田が観察するように。今作の制作は構想から実に2年余りの歳月かけ2019年に完成を迎えた。電車、車、部屋の中、散歩中の公園。様々なシチュエーションに溶け込む”都市の音楽”
は、我々が決して予想をしていなかった2020年代初頭の風景にどう響くのだろうか。

Island

Ana Da Silva & Phew

2018.09.05 On Sale PECF-1161 NWM-003 ¥2,300+tax

01.Islands
02.Strong winds
03.Conversation
04.Bom tempo
05.Stay away
06.Here to there
07.Konnichiwa!
08.The fear song
09.Dark but bright

extra track.Let’s eat pasta

世界が驚くコラボレーション・アルバムが完成!
レインコーツのアナ・ダ・シルバとPhew、イギリスと日本のパンク・レジェンド2人が2018年に作り上げたアルバムが9/5日本先行発売決定。

初期ラフトレード隆盛時代の幕開けを飾り、カート・コバーンも愛した伝説のポスト・パンクバンド「レインコーツ」。そのレインコーツのヴォーカル・ギターであるアナ・ダ・シルバと、日本に於いて伝説のパンク・バンド「アーント・サリー」でデビューし、ドイツの伝説的バンドたち、CAN、DAFやノイバウテンのメンバーとのアルバム制作や、近年は電子音楽家・ヴォ―カリストとして改めて世界中からの注目を浴びるPhew(フュー)。圧倒的な存在感で歴史を彩ってきたミュージシャンによるコラボレーション・アルバムがこの「Island」である。
近年活発に海外でのライブ活動も続けるPhewがイギリスでアナと出会い、音の文通のような、emailでのファイル交換による共同制作によって作られた本作。互いの母国語であるポストガル語と日本語の交わりは会話のようであり、2人の声が驚くほどにダイナミックで、不安にも、心地よくも感じられる電子音やビートと融合する。このまったくもって、新しい音楽は2人に共通するストイシズムを持ちながらも、少し特殊な制作の過程を通した2人の遊び心にも満ちた作品だ。出会うべきして出会ったパートナーであると断言できるが、こうして2018年にこの作品が完成したのは奇跡的で美しい音楽の歴史である。

9/28、レインコーツのレーベルshouting out loud!からのリリースに先駆け日本盤CDはNEWHERE MUSICより9/5に先行発売。
CDにはボーナストラックとして「Let’s eat pasta」が収録されている。

sleep like it’s winter

Jim O'Rourke

2018.06.06 On Sale PECF-1152 NWM-002 ¥2,300+tax

「いつまでもこの音の中に埋もれていたい」
緩やかに、その音の魅力にとり憑かれるニューアルバム “sleep like it’s winter”。
私たちへ常に新しいヴィジョンを突きつける、ジム・オルークの次章の始まりである。

2015年にリリースした「Simple Songs」が海外音楽メディアでベスト・アルバムに選ばれるなど、新たな音楽ファンを獲得し、そのキャリアを通して名作を作り続ける音楽の申し子ジム・オルーク。2018年、またも傑作と呼ぶにふさわしい最新作が到着した。「sleep like it’s winter 」と名付けられた今作は、44分1曲のインストゥルメンタル・アルバムとなっている。「Bad Timing」、「The Visitor」という名盤からの続く物語と感じる人もいるかもしれない。またある人には「I’m Happy, and I’m Singing, and A 1,2,3,4」、「Happy Days」という時代を代表する電子音楽アルバムの最新形として耳に響くかももしれない。しかし、ここから聴こえるのは、(これまでの彼の作品がそうだったように)全く新しいジム・オルークの音楽である。この数年で録り貯めたシンセ、ペダルスティール、ピアノなどの音を、精緻を極めた工芸品のように一つの作品へとまとめた今作は、顕微鏡を覗き込み、かすかな輝きさえも掴み損ねないように、ある決定的な瞬間を44分の時間で表現しているかのような作品へと仕上がっている。まるで彼が愛する映画のような手法を用いて、音楽というフォーマットでしかできない魔法をかけるのだ。電子音楽、アンビエント、ミニマルミュージック・ファンから、ロック・ファンにまで幅広く賛辞を浴びることはもちろん、このアルバムを聴き終えて初めて、ブライアン・イーノ、クリスチャン・フェネス、オウテカなど、電子音楽を代表する音楽家とは違った価値観、独自の導き方で完成に至った音楽であることを感じていただけるであろう。

そして今作の最も稀有な点は、誰の心にもすっと届き、崇高でありながらも親しみやすい楽曲に仕上がっていることである。電子的な軽音楽=エレクトロニック・ライト・ミュージックを標榜する新レーベル、NEWHERE MUSICから世界に向けてリリースするにふさわしい、ジム・オルークの次章の始まりとなるアルバムである。

Villa Tereze

王舟 & BIOMAN

2018.05.23 On Sale PECF-1151 NWM-001 ¥2,300+tax

01. Pergola
02. Rimini
03. Fano
04. Ancona
05. Terni
06. Higashi Yoshino
07. Falconara Marittima
08. Senigallia
09. Sansepolcro
10. Aeroporto di Bologna
11. Tereze

王舟とBIOMAN ( neco眠る)がイタリアで制作した アコースティック×エレクトリックなアンビエントポップ。 エキゾティックなインストゥルメンタル音源で世界に向けてアピールします。

2017 年末、約 2 週間、王舟と BIOMAN がイタリア中部の小さな町、ペルゴラに滞在し作り上げた架空のサ ウンドトラック。インスト中心 ( 声ネタあり )、イタリア産のアコースティックとエレクトリックを行き来す るアンビエント・ポップスはどこかエキゾティックな響き。 2nd アルバム「PICTURE」は各地で評判を呼び、NHK BS プレミアム「嘘なんてひとつもないの」の劇伴を担当、 数多くの CF 音楽への楽曲提供など、活動の幅を更に広げる王舟。 neco 眠るで作曲、シンセサイザーを担当する BIOMAN も、DJ や、ユニット「千紗子と純太」としての活動 のほか、デザイナーとしても活躍しています。 レコーディング、ミックスエンジニアは王舟と共作で CD「6songs」をリリースしているイタリア人ミュージ シャン、マッティア・コレッティが担当。 マッティアが王舟と回ったジャパンツアーの際、大阪で出会った BIOMAN と意気投合し、制作がスタート。 生楽器と電子音が混ざり合った、新しい音楽がここに。言語の壁を越えたインスト音源で世界に向けてアピー ルします。

ARTISTS

Eiko Ishibashi

Eiko Ishibashi is a Japanese multi-instrumentalist whose work has ranged from acclaimed singer-songwriter albums to film scores for film and television to improvised music settings.
She is also a valued collaborator, working and recording often with artists as wide ranging as Keiji Haino, Charlemagne Palestine, Merzbow, Akira Sakata, John Duncan, Oren Ambarchi, and Jim O’Rourke.

Jim O’Rourke

1969年シカゴ生まれ。Gastr Del SolやLoose Furなどのプロジェクトに参加。一方で、小杉武久と共に Merce Cunningham舞踏団の音楽を担当、Tony Conrad、Arnold Dreyblatt、Christian Wolffなどの作曲家との仕事で現代音楽とポストロックの橋渡しをする。1998年超現代的アメリカーナの系譜から『Bad Timing』、1999年、フォークやミニマル音楽などをミックスしたソロ・アルバム『Eureka』を発表、大きく注目される。1999年から2005年にかけてSonic Youthのメンバー、音楽監督として活動し、広範な支持を得る。2004年、Wilcoの『A Ghost Is Born』のプロデューサーとしてグラミー賞を受賞。アメリカ音楽シーンを代表するクリエーターとして高く評価され、近年は日本に活動拠点を置く。日本ではくるり、カヒミ・カリィ、石橋英子、前野健太など多数をプロデュース。武満徹作品『コロナ東京リアリゼーション』など現代音楽に至る多彩な作品をリリースしている。映像作家とのコラボレーションとしてWerner Herzog、Olivier Assayas、青山真治、若松考二などの監督作品のサウンドトラックを担当。

王舟 & BIOMAN

■王舟 プロフィール
上海出身、日本育ちのミュージシャン。 2014 年 7 月、多くのゲストミュージシャンを迎えてバンド編成で制作した「Wang」を felicity からリリース。その後、 2016 年 1 月、たったひとり、宅録で制作した 2nd アルバム 「PICTURE」をリリース。バンド編成やソロでのライブ活動のほか、楽曲プロデュースや CM への楽曲提供、ドラマ劇伴を 担当する等活動の場を広げている。

■BIOMAN プロフィール
奈良県出身、大阪在住。音楽家、DJ、デザイナー。音楽関係を中心にデザイン及びアートワークを多数手掛ける。DJ ではアー トプログラムからクラブイベントまで幅広い分 野に出演。バンド「neco 眠る」に所属、シンセサイザーと作曲を担当。CASIO トルコ温泉の MTG とのユニット「千紗子 と純太」でも活動中。2015 年、沖真秀との二人展「赤ちあん」、2017 年、伊波英里、南田真吾とともに三人展「ビッグ 3」に参加。